トランプを用いたカードゲームの中でも最も有名で、100年以上もの歴史のあるポーカーは近年のオンラインカジノの普及もあって人気がさらに高まっています。
ポーカーの中でも特に人気のあるゲームは、テキサスホールデムなどを代表とする「フロップポーカー」と呼ばれるコミュニティカード(共有札)を用いたルールですが、長い歴史のあるポーカーには他にも様々な種類のルール・遊び方が存在します。
そこで今回は、世界中で遊ばれている様々なポーカーの種類をご紹介し、主なゲームのルールも簡単に解説します。
ポーカーの種類は大きく分けて3種類
中世のペルシャで行われていた「アス・ナス」という遊びが起源とされているポーカーですが、その長い歴史の中で様々なルールが誕生しました。
一口に「ポーカー」と言っても、そのルールや遊び方は数十種類ほどあると言われており、大きく分けて以下の3種類の系統に分類されています。
- ホールデムポーカー
- ドローポーカー
- スタッドポーカー
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ホールデムポーカー
現在世界で最も人気のあるポーカーゲームの種類が「ホールデムポーカー」で、フロップポーカーとも呼ばれ、配られた自分のカードと、場に公開されるコミュニティカード(共有札)を合わせて手札として役を作るゲームです。
海外のカジノでも、必ずと言っていいほどテキサスホールデムポーカーは取り扱っているほど人気があり、主に以下のようなゲームがこの系統に分類されています。
- テキサスホールデムポーカー
- オマハホールデムポーカー
- クールシュベルポーカー
- レットイットライド
今回はホールデムポーカーの中でも特に人気のゲームである「テキサスホールデムポーカー」と「オマハホールデムポーカー」のルールを簡単にご紹介します。
テキサスホールデムポーカー
テキサスホールデムポーカーは、現在世界で最もポピュラーなルールであるだけではなく、大規模な世界大会が開催されることでも有名です。
ここ数年でオンラインカジノの普及やポーカー系インフルエンサーの活躍などもあり、人気が急激に高まってきており、カジノの本場ラスベガスで行われるポーカー大会もテキサスホールデムルールで開催されています。
このルールでは、プレイヤーに2枚しかカードは配られず、場に公開される5枚のコミュニティカードと合わせて計7枚のカードから5枚を選んで手札として役の完成を目指します。
勝率を計算したり、相手をだます(ブラフ)行為を仕掛けるなどマインドスポーツとして非常に奥の深いルールです。
オマハホールデムポーカー
オマハホールデムポーカーはテキサスホールデムから派生したルールです。場に公開されるコミュニティカードは5枚とテキサスホールデムと同じですが、最初に配られる手札が2枚ではなく4枚となります。
配られた4枚とコミュニティカード5枚の計9枚の中から役を作るのですが、手札から2枚、コミュニティカードから3枚を選ぶ必要があり、あらかじめ使用する枚数が決まっているのが特徴です。
そのため、例えば最初に配られた4枚のカードがすべて同じ数字だった場合、この中から2枚しか使うことができないため注意が必要です。
ドローポーカー
ドローポーカーとはカードを引く(ドロー)という意味から分かる通り、ホールデムポーカーと違いコミュニティカードが存在しない種類のポーカーゲームです。プレイヤーは手札を入れ替えて役をそろえることを目指します。
ドローポーカーは基本的に自分の手札のみが見える状態で争い、公開されていない形のポーカーであるために「クローズドポーカー」と呼ばれることもあります。
もっとも古くから存在する伝統的なルールとも言われており、日本で広く認知されているファイブカードドローポーカーは遊んだことのある人も多いのではないでしょうか。
ドローポーカーには以下のようなゲームが存在しています。
- ファイブカードドロー
- デューストゥセブントリプルドロー
- バドージ
日本人に最も馴染みのある「ファイブカードドロー」と、それから派生した「デューストゥセブントリプルドロー」について詳しく見てみましょう。
ファイブカードドロー
ファイブカードドローは日本で広く知られているポーカーゲームのひとつで、あまりポーカーに詳しくない人が最初に思い浮かべるのがこのルールかもしれません。
各プレイヤーに5枚ずつカードが配られ、不要なカードを一度だけ交換することができます(この時交換するカードは何枚でも可能)。その後に各プレイヤーは手札を公開して役の強弱で勝負をするというシンプルなルールです。
ちなみに、ドラゴンクエストやスーパーマリオといったゲーム内のミニゲームで登場するポーカーもこのルールを採用しています。
デューストゥセブントリプルドロー
2-7 Triple Draw(デューストゥセブントリプルドロー)とは、ファイブカードドローから派生したポーカーゲームで、最大の特徴は「最も弱い役を作る」ことを目的としたルールです。
各プレイヤーに5枚のカードが配られ、その後のベッティングラウンドで賭ける金額を決めてベットしていきます。ベッティングラウンドが終了するとドローラウンドとなり、自分の捨てるカードを選択し山札のカードと交換を行います。そのあとはベッティングラウンドとドローラウンドを各2回(計3回ずつ)行って手札をショーダウンし勝敗を決めます。
このゲームで最も弱い役は「75432」のスーツが異なっているもので、これを「ナンバーワン」と呼びます。
スタッドポーカー
テキサスホールデムに代表されるテキサスポーカーでは、自分に配られたカードは公開されずにゲームが進行しますが、スタッドポーカーと呼ばれる種類のゲームでは配られた手札を部分的に公開してプレイするのが特徴です。
また、ドローポーカーのようにカードの交換なども行われないため、戦略的な側面が他のゲームと比べて少なく、以外にも初心者でも比較的簡単に遊ぶことができます。
スタッドポーカーの主なゲームには以下の3つがあります。
- ファイブカードスタッド
- セブンカードスタッド
- セブンカードスラッドロー
スタッドポーカーの中でも有名な「ファイブカードスタッド」と、テキサスホールデムが人気になる前にカジノゲームの定番だった「セブンカードスタッド」について解説します。
ファイブカードスタッド
ファイブカードスタッドポーカーは、アメリカの南北戦争があったころに誕生した最も古い歴史を持つスタッドポーカーとして知られています。
このゲームのルールは、最初に各プレイヤーに表のカード1枚と裏向きのカード1枚の計2枚のカードが配られます。表向きのカードが一番弱いカードを持っている人が強制的にベットしゲームがスタートします。その後ラウンドが進むごとに表向きのカードが1枚ずつ配られ、最終ラウンドでは「表向き4枚、裏向き1枚」の状態で勝負することになります。
セブンカードスタッド
セブンカードスタッドは配られる7枚のカードから5枚を選んで役を作るポーカーで、7枚のうち4枚が表向きで配られるのが特徴です。他のプレイヤーのカードも確認できるため、手の内が読みやすく初心者でも比較的簡単に遊ぶことができます。
ゲームの流れはファイブカードスタッドと同じですが、最初に配られるカードは表向き1枚と裏向き2枚の計3枚です。
各プレイヤーのアクションが終了してラウンドが進むたびに表向きのカードが1枚配られ、最後の7枚目のみ裏向きで配られます。(最後は表向き4枚と裏向き3枚の状態)
この7枚のうち5枚を選んで強い役を作ったプレイヤーが勝ちとなります。
まとめ
世界中でプレイされているトランプを使用したカードゲームのポーカーは、長い歴史の中で様々な種類の遊び方・ルールが誕生しました。
現在では数十種類の遊び方がありますが、大きく分けて「ホールデムポーカー」「ドローポーカー」「スタッドポーカー」の3種類に分類され、それぞれに特徴的なルールが存在します。
日本で広く認知されているファイブカードドローや、ここ数年で一気に人気が高まったテキサスホールデムだけではなく、たまには他の種類のポーカーゲームで楽しんでみるのもいかがでしょうか。